決定的な瞬間はもうすぐです。4年間にわたるレンバッハハウス(Lenbachhauses)の改修工事で、何が変わったのでしょうか ? その答えは、入口です。これからはヴィラの庭を抜けることなく、新築の金色の脇にある建物から美術館に入ります。すなわち、新しい建物に対する喜びがすぐに打ち消されてしまうのです。というのも、来館者はいわゆる脇から入ることになるからです。このアイデアは著名な建築家サー・ノーマン・フォスター(Sir Normen Foster)によるもので、古いレンバッハヴィラ (Lenbachvilla)は新しい入口ホールに取り込まれました。この新しい入口ホールに入ると、まずはヴィラの裏側を見ることになります。以前、改修前はイタリア風ヴィラの庭を散策して噴水の側の小道を通り、小さな装飾付きの取っ手がついた木のドアを開けていました。現在は、新築の建物の一部として古いヴィラを見るのみです。昔の庭を見るには、窓に鼻を押しつけるしかありません。「より家庭的に(Make it more domestic)」が建築家の信条です。レンバッハ(Lenbach)の私邸においても自宅にいるように感じるべきです。本当に自宅にいるような気楽さになれるのは一部分でしょうが、ともかく展示室は同時代の美術館の標準に対応しています。美術館のほぼ半分が新築されました。
ミュンヘン市民による、ミュンヘン市民のための
「当館は市民美術館です」とレンバッハハウス(Lenbachhaus)学芸員のマティアス・ミューリング(Matthias Mühling)は言います。「レンバッハハウス(Lenbachhaus)はミュンヘン市民によって設立されました。当館のコレクションは貴族や領主または王族によるコレクションには遡りません。」アルテ・ピナコテーク (Alte Pinakothek )はこれにあたりますが、レンバッハハウス(Lenbachhaus)は市民のコレクションを基に設立されました。 このようにして、2012年には出版者で美術品コレクターのローター・シルマー(Lothar Schirmer)の寄贈によりヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)の彫刻群を拡張しました。レンバッハハウス (Lenbachhaus)の重点は19世紀以降の絵画に置かれています。大規模作品はノイエ・ピナコテーク(neue Pinakothek)でご覧になれますが、こちらでは市民的サイズの小品がご覧になれます:先ごろクリストフ・ハイルマン財団(Christoph Heilmann Stiftung)から寄せられたミュンヘン派の絵画はドレスデンやデュッセルドルフ、ベルリンの風景画です。代表的な作品は1945年以降の芸術作品と同時代の芸術作品です。ミュンヘンの芸術家トーマス・デマンド(Thomas Demand)は その優れた写真芸術で名声を得ています。その他、代表的な作家の作品を収蔵しています: もちろん、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)、シグマー・ポルケ( Sigmar Polke)、 サイ・トォンブリー(Cy Twombly)そしてアンゼルム・キーファー( Anselm Kiefer)アーヴィン・ヴルム(Erwin Wurm)の皮肉に満ちた彫刻が入口に展示されています。多くの小さな重点は引き続き補完されます。
馬の家
この美術館のハイライトはもちろん「青い騎士(Der Blaue Reiter)」です。フランツ・マルク(Franz Marc)やアレクセイ・ヤウレンスキー( Alexej Jawlensky)、ワシリー・カンディンスキー( Wassily Kandinsky) アウグスト・マッケ(August Macke)の作品は上階の自然光の美しい部屋に展示されています。これらの作品は、同時代作品が白壁に展示されるのと異なり、1992年以来色の付いた壁に展示されています。青い騎士(Der Blaue Reiter)はいわゆる馬車馬であり、美術館の方針の心配の種でもあります: バスいっぱいの来館者がフランツ・マルク(Franz Marc)の「青い馬」だけを見に来るのではないことを望んでいます。金色に輝く新しい美術館の建物を見てみたい方は、リヒャルド・ワーグナー・シュトラーセ(Richard Wagner-Straße)から裏側をご覧ください。ここでは、通りの前面が金色の輝きに包まれています。
ダニエル・ロイテンバッハー(Daniel Lautenbacher)
レンバッハハウス(Lenbachhaus)開館: 5月8日
開館時間: 2013年5月8 – 12日: 10 – 22時、5月14日– 9月30日: 火曜日から日曜日、 10 – 20時、2013年10月1日以降 、火曜日から日曜日、10 – 18時
入場料: 2013年5月8日 – 12日: 10 – 22時 無料、それ以外は10ユーロ、割引 5ユーロ
住所: Luisenstraße 33
レンバッハハウス(Lenbachhaus)のウェブサイトはこちら : http://www.lenbachhaus.de/blog/